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なぜ韓国人は野球が大好きなのか 2

韓国のプロ野球観戦文化:熱狂と独自性

はじめに

前回の記事に続き、韓国人がプロ野球の試合をどのように楽しんでいるかについてさらに詳しく見ていきましょう。

1. 魅力的な応援文化

韓国の野球の試合には、魅力的な応援文化があります。多くの人々が、試合を楽しむだけでなく、歌を歌ったり声援を送ったりするために球場に足を運びます。野球ファンは、チアリーダーと一緒に応援に参加します。KBOリーグの全チームが独自のチアリーディング隊を持っており、1人のキャプテンと5〜6人のメンバーで構成されています。彼らは内野席の前の小さなステージで演技を行います。

KBOのチームと選手には、既存の曲のメロディーに異なる歌詞をつけた独自のテーマソングがあります。例えば、相手チームのランナーをけん制する場面など、状況に応じた曲があります。チアリーダーは指定された曲を演奏し、ファンと選手を試合の一部として結びつける役割を果たしています。

この熱狂的なKBOの応援文化は、アメリカのそれとはかなり異なります。メジャーリーグのファンは試合中は落ち着いており、ホームランバッターに拍手を送る時に騒ぎます。しかし韓国では、チアリーディングチームが屋外スピーカーとマイクを使ってファンに声を出すよう促します。まるでコンサートのようです。さらに、韓国のファンはイニング間(ポジション交代の短い時間)の小さなイベントなど、楽しむものがより多くあります。キスカムや大型ビデオスクリーンへの映像など、どのファンでも参加できるイベントがあります。

2. チーム別の応援グッズ

各チームには様々な応援グッズがあります。斗山ベアーズのファンは白い風船(現在はスマートフォンのフラッシュ)を使います。ロッテジャイアンツのファンは、オレンジ色のビニール袋を頭にかぶって応援します。

5回と6回あたりが試合の最も盛り上がる時間で、熱心な応援が行われます。チアリーダーが応援グッズを配布し、ファンも自宅から準備してきたグッズを他の人と共有します。球場内のお土産店では、応援グッズやユニフォーム、帽子などの商品が販売されています。

3. 球場での食事

球場では、生ビールと一緒にあらゆる種類の食べ物を楽しむことができます。球場は各チームの本拠地にあるため、地元の名物料理も販売されています。例えば、水原市は'チキン通り'と呼ばれるエリアがあるほど、フライドチキンで有名です。水原KTウィズパークでは、水原スタイルのチキンを楽しむことができます。他の球場でも同様に、地元の名物料理を提供しています。

4. 国際的な注目

2020年のレギュラーシーズン中、韓国野球は注目を集めました。無観客で試合を続け、放送で中継しました。その間、ESPN(アメリカ最大のスポーツネットワーク)が韓国野球の試合をアメリカのファンに向けて放送すると発表し、韓国野球をより楽しむためのガイドラインまで提供しました。

5. 文化の違い

もちろん、韓国とアメリカの間には異なる慣習があります。その中でもメジャーリーグのファンを最も驚かせるのは、バットフリップです。バットフリップは、打者がヒットを打った後に祝福の意味でバットを投げ捨てるパフォーマンスです。メジャーリーグではタブーとされ、相手チームへの侮辱とみなされますが、韓国では試合の一部であり、ファンにとっての追加のエンターテイメントとなっています。

6. K-WAVEの一例

2017年には、韓国風のテーマソングがアメリカのミルウォーキーで演奏されました。これは、韓国野球リーグのNCダイノスの元選手であるエリック・テームズのテーマソングでした。彼がメジャーリーグのミルウォーキー・ブルワーズに移籍した後も、彼の韓国のテーマソングがとてもキャッチーだったため、チームメイトやファンの間で話題となり、彼の登場曲として採用されました。これはK-WAVEのもう一つの事例と言えるでしょう。

結論

韓国野球の応援文化はエネルギーに満ちています。ファンは応援者として、また応援チームの一員として試合に参加します。彼らは周りの席の人々と交流し、食べ物を分け合うことにも寛容です。野球ファンはもちろん、野球についてあまり知らない人でも試合を楽しめることは間違いありません。韓国を訪れた際には、ぜひ野球の試合に行き、KBOリーグの情熱を体験してみてください。

タグ: #KBOリーグ #野球応援文化 #韓国野球